第60話
どこからそんな勘違いが生まれたのか…と出かかる言葉を飲み込む。
ダウトが蘭高に紛れ込んでいたあの日
どういう訳か椿が初対面の私に勝手にキスをして、
そのせいで奴の女だと勘違いを生ませたあの状況をこの男はその場で見ていた
にしても、未だにそんなこと信じているのか。
「祠堂ってもっと従順そうな女が好みだと思ってた」
「どうでもいい」
「可愛げのねぇ女だな」
そんなこと、アンタに言われても、もっとどうでもいい
私はふい、っと顔を背ける。
「あぁ、でも」
視界の外で、奴が面白そうにニヤリと不敵に笑ったのがわかった
その刹那…
身に纏っていたシャツが奴の手によって一気に引き裂かれたのがわかった
「ちょっ…」
"何をする"
その言葉の続きは、私の首を絞める奴の手によって口にすることが出来なくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます