第45話

直接俺らには接点もないソイツがダウトの頭になった目的が分からない



それに、ソイツの狙いが、



[椿]



痺れるくらいのその甘さと、綺麗なあの女を思い浮かべ、ギリっと奥歯を噛み締める





「そういえば、波玖からの情報なんですけど、

俺の協力者へハッキングさせましたがタケル達がそこへ向かった形跡がないらしいです」



「形跡がない?」



ギロリと慎之祐を見やれば、一瞬奴はたじろぐ


「だ、だからですね、恐らくその情報はフェイクかと。行けばなにかトラップはありそうなんで、慎重にした方がいいですね。タケル達がいないだけで、奴らが待ち構えてる可能性があります」


「その正当性は、」


「限りなく100に近いです」


「っち」


俺は急いで携帯を取り出し、陽向へ電話をかける。



焦らねぇでもう少し待ってみても良かったのかもしれない


何回か陽向へコールするも虚しく不在に終わるだけ。


まぁ何かあっても特攻隊長のあいつとその面子達だからそう簡単には崩れない



次に亜貴へと電話をかける



『お〜珍しい事もあるもんだな、何かあったかぁ〜』



相変わらず緊張感のねぇ声だな


けど、そんな様子でさえ、悔しいが安堵を覚える

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