第77話

女たちは目をまん丸くさせ、動きが止まった。

と思ったら、これまた先程と同様にボッと顔を赤くさせる。


「なにか言ったらどう」


ふんっ、と私は顔を背ける。


白生地の、フリル調の胸元がクロスさせるようにしてできた、フリルクロスデザインのビキニ。


背中など殆ど隠せてないようなものだ、スースーしてる。


こんなの初めて着た。



「かかかか…」


「か?」


遂に暑さでやられたか。


「彼氏さん!!彼氏さん呼びましょう!!!」


ぶっ壊れたかのように大興奮のままひとりの女が消えた。



「やだこの子、十分過ぎるほど綺麗じゃない」


「白生地なんてよっぽどスタイルに自信ないと綺麗には着こなせないのに」



もはや話の内容についてけない為、終始私の眉間にはシワが寄っている。


このテンションになどついてけない。

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