第71話

あの5人もいた集団をもう片付けてきたっていうのか


その時間、数十分もない気がする。


傷ひとつ付けずに、眩しい日差しに眉をひそめるだけの波玖。


「よ〜お疲れだな波玖」


「いーえ別に」


なにも問題はなかったかのように亜貴と会話を成立させている。



なにかの、なにか起きたのか何となく把握が出来てきているのか、少しだけ藍も椿も怪訝な表情を見せ始める。


「り〜な〜ちゃ〜ん!!!!」


後ろから物凄い圧力がかかったかと思えば、水着姿の陽向がいつものように私の元へと突っ込んできた。


「陽向」


「りなちゃん来るの遅いよ〜、早く遊ぼーよ」


擦り寄るようにして私に密着する陽向のその甘え癖は、そこらの女より絶対に勝るものがある。



ここに、幹部陣全員がいま揃っている。


無駄に顔が良すぎる派手な不良が5人。


男からも女からも寄せられ様々な視線。

その殆どが女からの溶けるほどの熱の篭った視線だけど。

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