042.

第70話

陽向達は海水浴場にいるらしく、亜貴に連れられて行けば、藍と椿は既に来ていた。


奴らも、そして海辺の方でビーチバレーに熱をかけてる陽向や面子達も水着になっている。



「遅い」


パラソルの下で座る藍は自然となるその上目遣いで私を見てきた。


髪も瞳もその綺麗なダークブラウンは、照りつける太陽の光によって少し明るく見える。


「波玖はどうした」


一緒に来てたんじゃないのかという意味も込められたその藍の言葉。


数分前に起きた、あの出来事


亜貴はどうやって言うのだろう。


藍と椿に向けられている視線には交わらせることなく、その先の方へと亜貴は自分の視線を送っている。



「いるじゃねぇの、ほら後ろ」


スラリとした綺麗な指をその後ろと言う方へと指した。



一際目立つホワイトブリーチの髪、真っ白な肌に真っ白なパーカー


先程、あの神社で別れたハズの波玖がケロっした表情を見せて歩いてきている。

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