第59話

心地の良い時間が、そいつらのせいで遮断された。



私たちより数メートル先にいる、5人のガラの悪すぎる集団。


「よお。NiGHTSのお偉いさんたちじゃねぇか」


ギンギンに瞳孔開きまくり舌なめずりをする。


獲物を品定めしているかのようだ。


その様子に私は少しだけ目を細める。


「……果てしなくめんどくさいじゃねぇの。なんだよ、ダウトか?」

「いや、それはないと思いますよ」


相手に聞こえない程度に、亜貴と波玖がやり取りしているのが聞こえてくる。


明らかに様子がおかしいこの集団。


ケタケタケタケタ気味悪く笑えば、奴らは一歩2歩とこちら側へ近づいてくる。


カラン、カラン。と鉄パイプや棒バットの音が不気味な程に響いて聞こえる。


「ハクちゃん、あいつらマジでやる気だぞ〜罰当たりもいいとこじゃねぇの」


「あぁ、そうっすね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る