第66話

「あの赤髪の男はダウトの幹部クラスの人間だ。既にトップには情報いってんだろうよ。狙われやすくなったお前は、明日から普通には外出歩けなくなる」




…なに勝手なことしてくれてんだ。



冗談じゃない。



「そう。それで?」


予想外の返答だったのか、この空間にいる男たちは一瞬目を見開く。



あの赤髪が無法地帯のチームの幹部だろうが


椿の女として情報が出回ろうが


私が狙われやすくなろうが



別にあんた達と関わる理由は見当たらない。



「帰らせてもらう」


私はそう突き放すように言う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る