｢亜貴も陽向｣

ふぅ、とひと息付いた慧二郎さん

｢そこの気ままな穣さんの手引っ張って早くこっちに来るかの｣

私は迷子の餓鬼か。

ムッと口を曲げて私は不機嫌に慧二郎さんを見る。

そんなことしてもらう必要はないと言う代わりに私は元の場所へ座り直す。

ピアスは返してもらったからそれでいい。

藍の両隣に亜貴と陽向が座る。

｢なんであんた達がいんの｣

｢あれ、まだ話聞かされてねぇの？｣

横目で亜貴は藍を見るも生憎こいつは睡眠中。

半ば無理やりここまで私を連れてきたくせに、自分はそのまま放置で睡眠か。

なんでやつだ。

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