第58話

ギィっと椅子を回転させ、身体ごと振り向けば、不愉快極まりないと言った表情を向けてくる。


「椿さん、どこでソレ拾ってきたんですか」


……私は捨て猫か。




ホワイトブリーチの髪と同化しそうなぐらい白い肌が印象的だ。

目鼻立ちがシュッと整っていてとても美人な顔立ちしてるくせに、口が悪いせいで台無しだ。



「学校。飼い猫にされそうになったから奪ってきた」


だから、私は捨て猫か。


キッと私は椿を睨む。


優雅に煙草を吸いながら、「いや、俺からじゃない」と否定する。




「波玖」


あんた寝てたんじゃないの。



ここで、ずっと目を閉じて寝ていたはずの藍が、ホワイトブリーチ頭の男の名前を呼ぶ。


ホワイトブリーチ頭の男は、少しだけ目を細め、

はァ、とため息を零す。


「ハイハイ」


そう軽く返事をし立ち上がる。

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