第56話

そんな2人の後に見ず知らずの女がいる訳だから、倉庫内にいる面子達は驚いたように目を見開いている。



広い空間を抜けた少し先にある階段を上る。


規模のデカい連合軍のトップだっていえども、まだ高校生でしょ。


それなのに、こんなデカい倉庫をなんで所持できている。



そもそも、迎えに運転手付きのあの車まで。



階段を上りきれば、並行して並ぶ4つの部屋。


そのうち、1番の奥の部屋の扉を椿は開ける。


広々としたシンプルは部屋の真ん中には、3人がけのソファが2つ、ガラステーブルが置かれ、

その他、冷蔵庫やパソコン、棚などが各々所定の位置に配置されている。



想像するに、ここは、藍や椿みたいなそれなりの地位にいる奴しか入れない部屋なんだと思う。




だったら、私は入ることは許されないはず。


迷いなく部屋の中に入る椿とそれに続くように足を進める藍。


だが、さっきまで感じていた私の気配がなくなったのに気づいたのか、2人共同時に振り返る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る