第43話
彼の左腕は私の腰元を捉え、そしてそのまま自分の身体の方へ私の体ごと引き寄せる。
「…っ、な、に」
不良のくせに、一等級の抜群なスタイルで、自分より遥かに高い身長
…1度見たら忘れられないほどの、
容姿端麗って言葉はこの男のためにあるような、
息をすることさえ忘れそうなぐらい恐ろしい程に綺麗な顔を持つ男に私は捕まっていた。
…逃げなきゃ
本能的に私は危険を察知する
だけど、力強く私を捕らえるこの男からどうにも出来そうもない。
離して、
そう言おうと私は彼の方へ顔だけ振り向けじっと見る。
ちょうどこの男も私の顔を見下ろすように見ていた。
ダークブラウンの瞳は髪色と同じってわけだ。
吸い込まれそうな程に熱く、深い瞳。
「あんた、キングでしょ」
この男の名前知らない。
ちょうど昨日、定時の天音が呼んでた呼び方で聞いてみた。
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