03.

第22話

教室を出た私は適当にフラフラ廊下を歩く。

途中、何度か廊下でサボる奴らに声をかけられることもあったか全シカト。



てゆーか、そんな私珍しいの。

確かに、女はこの学校は少ないだろうけど、それでも似たような女ならいるでしょ。


廊下の突き当たりを進むと、ぽつんと小さな昇降口が顔を出す。

昇降口の扉を開けると、綺麗に整備されている中庭が存在していた。校舎に囲まれるような造りをされており、真ん中には大きな桜の木とその下にはベンチがある。


本当は。

さっさと家に帰ってしまえばいいんだけど、編入初日から早退したらシロに殺される。


だからと言って、あのめんどくさい富浦亜貴って男がいる教室には暫く戻りたくない。


考えた結果、私はその中庭で昼寝をしようと決めた。



昼の11時。

まだ昼休みには早いだろうに、既に周りはうるさい。

この学校の常識なんだろう。


雲ひとつなくて、暖かい日差しが、私の睡魔を刺激する。


あともう少し、意識が飛びそうな時だった。

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