第17話

「俺、花粉症なだけなんだけど」

「悪い悪い」

ほらね、やっぱり。

あーちゃんは、女から物凄くモテるしいつも色んな女を隣に歩かせてるけど、絶対に女からの誘いには乗らないんだよなー。

上手いように言葉を並べるのがあーちゃんは得意。



「可愛い女が俺は好きだから」

って言うから、きっとあの女はあーちゃんの好みじゃなかったんだ。


まぁ馬鹿女だし。



「くしゅんっ!」

やっぱ花粉だ。

「ひなちゃんの方がよっぽど可愛い、ぎゅーしたいぐらい可愛い」

「あーちゃん!変なこと言わないで!!」


大人しくしてればこれだ!放っておくとこれだ!

直ぐ意地悪言う!

あーちゃんは、綺麗な切れ目を流しながら俺を意地悪い表情で俺を見る。


男の俺でもあーちゃんは高校生に見えないような雰囲気があるのはわかる。


「冗談じゃねぇの。まあでも、偶には手厳しい女でもいいけど」

「あーちゃんに対してそんな女はいないと思う」

「ひなちゃんそれって褒め言葉?学園のアイドルひなちゃんにそんなこと言ってもらえて感激」



かっちん!あーちゃんのバカ!!!

また俺の事そうやってからかう!!!

こんなことなら、昨日塩崎ちゃんにもっと引っぱたいて貰えばよかった!

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