01.

第4話

数分前に通った道を、少し早歩きに戻る。

受け取った小さな茶封筒を俗に言うスクールバックの中に丁寧に押し込み、その流れでそっと自分の右手首に巻き付く腕時計に目線を向ける。





腕時計に示されてる時刻。


8時15分。




しまった。

奴との約束時刻を少しばかり過ぎてしまった。

そう焦りを感じれば自然と進む足も早くなる。


そして、綺麗に満開に咲く桜並木道のゴール先に待ち構えるの1台の黒い高級車を視界に写せば、


はァ、と少しだけため息が零れる。




朝から説教は勘弁して欲しい。

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