第11話

――――――…



―――…




「好き」



「―――は?」



「じゃったんよ。入学した時から…」



「は?詩歌?なに言いよるん?」



恥ずかしげもなく、いきなり真っ直ぐに俺を見据えて“好き”と言った詩歌




「うち、後悔だけはしとうないけー。気持ち伝えよう思って。ただそれだけっちゃ」


ニカッと笑うと右にだけ、えくぼができる



「―――なんで、今さら?」



そうだ、なんで今さらなんだ



「じゃけぇ…後悔しとうないけえっちゃっ」





「―――は?」




それはあまりに突然の“好き”の告白で、あり得なくて、この状況に戸惑うばかりの俺に



「はよう行かんと新幹線乗り遅れるっちゃ」


すっきりしたような表情の詩歌がそう言った



どういうことじゃ!!

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