第12話

「いや、じゃけど、それって…」



「気にせんといて。新幹線に乗ったら忘れてええけーね」


そう笑顔で返された



だけど……そんなん、


好き…だと?――――




「おおい!しゅーん。そろそろ時間っちゃ」



「ほらっ、瞬!千里が呼んどる。はよ行かんと」



急かされるように無理やりグイッと背中を押された



「おいっ、ちょー待てっちゃ」


振り向くと詩歌は俯いて


「―――返事はいらん。そんなんもろうても、例えYESでもNOでも嬉しくないけー」


ポツリと呟いた詩歌


「………」



じゃあ言うなよ…今さら…


困るし…

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