第68話

「俺言ったよね、朝生は君を好きだって。良かったんじゃない?親友から彼女昇格……、」



「アタシが好きなのはチカじゃない。」



「ならどうして?俺はそこまで寛大にはなれない。俺の事好きっていう君を疑いたくなる。」



……もうダメだ。


チカが言った事が現実になる。


もう拓実君と関われない。



「……ごめんなさい、」



今頃チカに掴まれた腕に痛みが走る。

アタシは左腕を摩った。




「どうしたの、腕痛いの?」



拓実君はアタシの隣に座った。



「え、あ…なんでもない。」



「でもさっきから摩ってるよね。何かに当てたの?」



「大丈夫だからっ…」



アタシが焦ってそう言うと拓実君はアタシの腕を掴んだ。



その瞬間、痛みが走った。

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