アレルギー 8

第69話

「手見せて。」



「な、なんでもないから、本当に。」



アタシは痛みで目を瞑る。



「まあいいから、」



拓実君はそう言って袖口を上にあげる。



「…なに、これ。」



アタシの前腕はチカの力のせいで発赤は翌日痣のように変色し、抵抗した時にできたかすり傷があった。



「大丈夫っ…だから、」




「悪いけど他も見せて。」



拓実君はアタシの声なんか無視して上着のボタンを外した。




……ボタンが外れて上着が開くと拓実君は絶句した。

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