第62話

アタシって何なのだろう……。



「バカみたい…アタシ。」



大学を出ようとした時、着信音が鳴った。


相手は拓実君だったけどアタシは出なかった。



アタシを帰して恭子といたくせに。


拓実君が帰さなかったらアタシはチカとあんな事にはならなかったのにっ…。



虚しさが溢れて苦しくなる。



アタシは泣くのを我慢して早足で大学を出た。

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