第52話

『みお、聞いてんの!?』



アタシは拓実君が入ってしまった部屋のドアを見ていた。



「む、無理だよ!アタシだって用事が。」



『言い訳は帰ってから!とにかく今すぐ帰れ、いいね?』



そう言ってチカは電話を切ってしまった。



「なんなの……もう、」



なんでそんなに怒ってるのか分からない。



女の子と上手くいかなかったのかな……。


それにしたってアタシはアタシで拓実君と……。



アタシは携帯をバッグにしまうと拓実君のいる部屋のドアをノックした。




すると部屋のドアが開いた。

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