第45話
「……みおチャン?」
「拓実君、今の言葉って。」
「うん。まあ歩こうか。」
拓実君は握っているアタシの手を自分に近づける。
またアタシ達は歩き始めた。
「朝生はねみおチャンが好きなんだと思うよ?」
「は?」
予想しない突然の言葉にアタシは変な声が出てしまった。
前を歩いている拓実君がどんな表情をしているのか分からない。
「まさか、そんなわけないよ。」
「気づいてないだけだよ。」
「だったらどうしてあんなに色んな女の子と……、」
「じゃあ確かめてみて?」
「どうして?」
アタシがそう聞き返すと拓実君は振り向いた。
「ここ、俺のマンション。」
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