第41話

欲しいってどういう意味なんだろう?



「みおチャンは遠くで見てたら満足なの?もっと……そうだね、触れたいとかは思わないのかな?」



ふ、触れたい!?


アタシの顔を見て拓実君は笑う。



「ゴメン、ダイレクト過ぎた。」



「う、うん。こんな場所で話す内容じゃないと思う。」



「そうだね、でもみおチャンがどんな風に俺を好きなのか知りたいから。俺もそれなりに覚悟がいるからね?」



「覚悟?」



アタシはその意味がすぐには理解できなかった。

恋愛初心者のアタシの扱い方の事を言ってるのだろうか?



「拓実君、覚悟って?」



「そう覚悟がいるよ?みおチャンと付き合うには。」



拓実君はテーブルにある伝票を取ると席を立つ。



「みおチャン、俺のマンションに来る?」



「え……、」



「店出るまでに考えて?」



そう言って拓実君はレジに向かった。


アタシは、


どう返事をしたら良いの!?


動悸がひどくて息をする事を忘れてしまいそうになる。

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