第40話
拓実君にアタシの気持ちを知られてしまった。
「ご、ごめんなさい。」
否定なんて出来なかった。
アタシは拓実君が好きだ。
恭子の友達に惹かれてしまった。
「謝らなくてもいいよ。」
「で、でもアタシは拓実君と付き合いたいとかじゃないからっ!」
咄嗟に出た言葉に後悔する。
違う、そんな事を言いたいんじゃない。
「そうなの?好きなのに?」
「え……?」
拓実君は頬杖を止めてその手をアタシの方へ向ける。
彼は一度アタシの髪を撫でた。
「みおチャンは俺の事欲しくないの?」
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