第10話

お昼過ぎ、拓実君もアタシも四時限で終わったから一緒に電車に乗ってアタシのマンションへ向かった。



「この借りは返すから。」



「別にいいよ、それより帰り大丈夫?反対方向だよね?住んでる所。」



「それよりノート確保の方が大事だから…あ、みおチャン雨が降ってきた。」



拓実君は窓を見ていた。



「ホントだ、アタシのマンション駅から2.3分なんだけど濡れるね。」




「走ったら大した事ないよ。」



そう言って拓実君は笑った。

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