第9話

「…いいけど。」



「ありがとう、恭子はオンナのくせに字が汚くて読めないんだよ。じゃあまた後でメールするから。」



そう言って拓実君は教室を出て行った。


アタシも今日は二限目も講義があるから教室を出る準備をしていた。



すると、


窓越しに廊下を歩くチカを見つけた。


また知らない女の子を連れていた。


嫉妬…、


そんな気持ちを知ってからずいぶん経つけれど最近は慣れてきた。


アタシがチカに嫉妬した所でチカが解消してくれるわけではないから。


でも、今のアタシにはチカ以外の男のヒトに目を向ける気なんて起こらない。



なにか…衝撃的な事が起こらない限り、彼を思い続けてると思う。

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