七年ぶりの日本だった。

俺が入る医局がＡ県だったから、地元には帰らなかった。

それに地元には一度も帰る事もなかった。

俺の家は代々医師になる家系だから家の病院を継がなければならない。

だけどそれを従兄弟が継ぐことになって、俺は自由になった。

医局に入ると大学勤務の傍ら、企業での常駐医師をすることになる。

その企業はアメリカでも名の知れた大企業だった。

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