たぶん、会えない 2

第81話

アメリカにいても一度だって彼女からの連絡はなかった。



そのうち彼女に恋をしたのが錯覚だったかのように、毎日が過ぎてゆく。



友達もいなくて嫌でも勉強に集中出来てしまい、飛び級や免除とかオプション付きで大学を卒業するとすぐERに研修に入った。



毎日毎日、蘇生の日々だった。

黙って過ごせる日なんてない、

チームで動く分関わりも深くなる。

寝るか蘇生してるかの毎日の中で、たまに連絡していた直史のメールも返信する余裕さえなかった。



なのに



彼女だけは思い出す余裕があって、



目を閉じると


あの時のサラサラの髪とかカラダの体温が頭に浮かんだ・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る