たぶん、パートナー。+SS

第74話

「滝川君、今頃お昼ご飯?」


食堂で遅いランチをとっているとはなが正面に座った。



「ああ、腹痛の社員がいて目が離せなくて。」




「そうなんだ。あ、アタシお茶買ってないや。ちょっと買いに行ってくる。」



「ん、これ飲めば?」



俺は自分のペットボトルを彼女の手元に置いた。




「ち、ちょっとやめてよ!」



「?なんで、家では一緒に飲んでるのに。」




「滝川・・先生、ここは会社なんですよ。アタシ女子社員に殺されたくないんです!」



はなは顔を真っ赤にして小声で話す。



「・・婚約してるのに。」


「わーっ!黙ってて!とにかくこのお茶いらないから!」



はなはトレイごと別の席に行ってしまう。




「全く、ならわざわざ来なきゃいいのに。」




そんな、いつかの午後―

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