偽物のふたり。
第35話
アタシは一階のエントランスで待たされていた。
数分して滝川君がエレベーターからアタシの荷物を持っておりてきた。
「君の部長に診断書渡して早退許可もらってきたから。」
は?
「ちなみに・・・アタシの病名は?」
「不整脈。」
不整脈?なんだそれは。
アタシ達は会社のビルから外に出た。
まだこんな明るい時間に会社を出るのは久しかった。
滝川君は躊躇いもなく歩く。
「あの・・何処に行くの?」
彼はちらっとアタシを見る。
「話をするんだ。酒を飲ませたら君は以前のように眠ってしまうからね、俺のマンションに帰る。」
・・・うそだ。
そんな事言ってまた・・・
「やだ・・・。」
アタシは足を止める。
これ以上この人と関わりたくない!
アタシは滝川君を睨む、
彼もそれで表情を変える。
「その次を言ってみて、それが俺達のズレの原因だから。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます