第77話
そんな軽いノリの聖君を呆然と見つめたままのあたしの目の前で、ドアはバタンと閉まっていった。
カレンはいつの間にか隣の実験室の鍵を開けていて
「なにしてんの?マナ。早く」
ドアから顔だけ出して未だ呆然とするあたしを促す。
「あ、あ、うん」
慌てて実験室に滑り込むと、ヒンヤリとした空間に、一気に頭が冷えた気がした。
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