第58話

「…未来、」


「二番目でいいんです。代わりでいいんです。

わたしが好きって言ってあげます、何度でも。

だから…っ──も、もう、泣かないでください。苦しんでる先輩の姿……見たくないっ」


なにかを言いかけた先輩の言葉を遮って、一気に告げた。


「──ッ」


言ってしまった。


でも。


後悔はなかった。


わたしにできること。


由希先輩の代わり、なんておこがましいにも程があるけど。

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