第13章

第17話

日にちは経ち…。

今日は、一ヶ月の研修最終日。


私が会社に着くと、名月先輩がロビーの前で待っていた。


「秋映さん、おはよう!」


「名月先輩、おはようございます!

一ヶ月間、研修ありがとうございました!」


私は、深々とお辞儀をした。


「こちらこそ、秋映さん勉強家だから、教え甲斐があったわ!」


「名月先輩の教え方が分かりやすかったからですよ!」


二人が話していると、大樹と北斗が現れた。


「おはよう」


「おはようございます」


私は、社長の姿を見るだけで頬が熱くなってしまった…。


未希は、そんなりんごの姿を見逃さなかった。


「秋映さん、どうしたの?…もしかして、社長の事好きになっちゃった?」


「ふぇッ!?」


名月先輩の一言に、私は思わず変な声が出た…。


「私、実は幼少期の頃に社長と会った事があるんです…」


「へぇ〜ッ」


「迷子になって、泣いていた私にりんご飴をくれて…私の初恋なんです」


「何それ!?ロマンスじゃない!!羨まし〜い!!もう、告るしかないんじゃない!?って、あれ?」


りんごの顔が、本物のりんごの様に真っ赤に染まっている。



「…告白されました…」


「えっ!?嘘!?」


未希は、素っ頓狂な声を上げた。


「…資料室で勉強していたら、寝てしまって…そうしたら、キス…されました…」


『告白された、そう聞くだけでも衝撃が走ったのにキスまでなんて…』


未希は、余りの衝撃で言葉が出ない。


「…秋映さん!私、応援する!!仕事も恋も頑張って!! ♡」


私は、名月先輩からエールを受け、その後、商品開発部への配属が決まった。

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