第9話

「美雨ー。3組の木村君が呼んでるよ~」


私は眉に皺を寄せて教室の出入り口を見つめる


「美雨!呼ばれてるよ。ホラッ早く行っておいで!」


「…………やだ」


木村って誰?


知らない男とは


絶対話したくない!


知ってる男でもいやだけど………


「美雨ーー」


「ホラッ!呼ばれてるよ」


涼華に促されて渋々席を立ち出入り口に向かう



『あっ!倉石さん…ちょっと話があるから…出ませんか?』


絶対イヤ!


「ここで聞きます」


睨みながら答える


『え……こ、ここではちょっと…』


周りの視線を伺う

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