第29話
小鳥と呼ばれたその女は、コクリと頷く。
力無いその様はまるで病人のようで、顔色も青白くもう自分では手足を動かすのもやっとといった様子だった。
「すまない。なかなかいいターゲットが見つからなかった」
「大丈夫よ。でも、早く」
掠れた小さな声。
了はすぐさま小鳥の服に手をかける。
するすると慣れた手つきで白いレースの付いた品の良いワンピースを脱がしていく。
すると露わになったその身体は、痣だらけだった。
それは誰かに殴られて出来たようなものではなく、まるで小鳥の身体の内側から浮かび出ているような不思議なものだった。
「始めるぞ」
了はカチャカチャと自身のベルトを解いていく。それを見た小鳥はゆっくりと瞳を閉じた。
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