第9話
風邪から数日経ちアレから全く進展なし私だけドキドキしてるのがなんだか悔しい。
なのに、自分から好きなんて言えなくて
あさひもいつもと変わらず私に接してくれる
こういう時どうやって気持ちを伝えれば
いいんだろう?
「夜永、おかえりなさい」初めてだ こんなに
誰かを好きになったのは「あのね、あさひ
ものすごく 大切な話があるの」
さっきまでの笑顔が一瞬で歪んだ
「……聞きたくないです。わかってました
でも いざそうなると なんだか寂しくて
僕なんて いいとこ1つもないし
元々失敗作として売られてたぐらい価値なんてないのもちゃんと、わかってたんですけど……」
あさひはそう言いながら泣き出した これは
完全に勘違いさせた私が悪い
背伸びをしてあさひの口にキスをする
「言い訳にしかならないのは
わかってるんだけど、私誰かを好きになるの
あさひが初めてでどうすればいいか
分からないし あさひの顔が良すぎて直視
できないし あさひが優しくしてくれる度に
1人だけドキドキしてるの悔しいし
えっと、その……つまりね……」
さっきまでの勇気がどこかへ飛んでいって
しまった「私、あさひが……好きなの。
あさひを失うのが怖いくらい あさひが好き
あさひは私よりもいい所沢山あるし
本当に私なんかでいいのかなって思うけど
私 あさひのこと手放す気なんてないから!」
言い終わった時 ポカーンとしているあさひを
見て ものすごく恥ずかしくなった
でも あさひが顔を抑えながら恥ずかしそうに
しているのを見たら 幸せだなと思った
「……私とずっと一緒にいてくれませんか?」
プロポーズみたいになってしまったけど
「もちろん、僕でいいなら」
涙をうっすら浮かべながら笑う姿
きっと過去の私なら想像もしなかった未来が
もうすぐ隣にある
誰かを好きになって愛してそれを幸せだと
実感して またもう一度キスをする
こんな未来が来るなら過去で死ななくて
良かったと思った
「……多分、僕世界一幸せです」
笑顔で言うあさひをギュッと抱きしめる
「じゃあ、私が宇宙一にしてあげる
もっと 幸せって思わせる」
私がイタズラっぽく笑うとあさひは
「僕も 夜永のこと 宇宙一幸せにします」と
微笑んだ。
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