第4章

第4話

『…ずっと、彼の生真面目な仮面を外してみたかった…。』


そして今、私は…執事の仮面を外した彼に抱かれている。


程良く鍛えあげられた身体…美しい銀髪、妖しく激しい炎を奥に宿した、深紅の瞳…優しく私の名を呼ぶ甘い声…その全てが愛しい…。


萌架の表情は、色気を含み、蕩けていく。


「ねぇ…、ルークばかり…狡い…。

私も…ルークの血が欲しい…。」


萌架が色気を含んだ甘い声と表情でお願いする。


「萌架…。」


「私も…愛の証をあなたに…あげたい、の…。」


萌架は、横たわる身体を起こし、ルークの逞しい腕に口付けを落として、柔く喰んでいく。


「ルークの血…美味しい…♡」


唇に血を付け、舌舐めずりをする彼女の表情は、とても小悪魔的でそそる…。


「ん…ッ…、萌架も…狡いですよ…。

…そんな蕩けた表情で…わたくしを煽るなんて…可愛過ぎる萌架が…罪…ですよ…?」


彼の恥じらう表情と言葉に、萌架は興奮を隠せなかった。


「ルーク…もっと私を…あなたの愛で満たして…。」


「仰せのままに…萌架…。」


永遠を生きる二人に、愛の契りが終わることはないのです…。


それはまるで、媚薬の様に互いを求め、愛に溺れていく…。

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