第55話
その後、本部棟の入り口前まで無理やり引きずられながら、翔と共に先に着きこちらが文句を言っていると続々と人が集まり始め、そしてたった今全員集まった・・・らしい。
顔も名前も人数も全く覚えてないんだよね!まぁ、翔ちゃんは把握してるみたいだし大丈夫か。うん。それと思ったより人数多くね?これ私居なくても大丈夫じゃね?
「ここから本部内にある部屋に移動する。本部内は複雑になってるからな。先輩方は知っていると思うので先に向かって下さい。その他場所が分からない奴らは一緒に転移させる。」
翔の言葉に先輩であろう生徒たちが数人は先に転移する。
てか、部屋って何処にあるんだよ!その部屋ってそもそも何する場所な訳。情報が全くこっちに回ってきてないんだけど翔ちゃん!
そんな悠とは裏腹に翔は話を進めていく。
「今から転移するのは調理室だ。調理室は全部で四つある。初等部、中等部、高等部、大学部の各三年の棟にある。今回は高等部三年の棟にある調理室に向かう。おい悠!お前ここにいる全員を転移できるだろ
まさかの人頼みだった。てか出来るの前提で聞かれても翔ちゃんが転移させるんじゃないの!?そもそも私場所知らないんですけど!
「出来るけどさ・・・それ私がやる訳?翔ちゃんでも出来ると思うけど。てか、場所どこ!」
「集会場があるだろ?その近くだ。」
「アバウト!・・・・違う場所に転移したらその責任は翔ちゃんが追うってことか!なるほど!」
もうこうなったらやけくそだ。変な所に転移しても翔ちゃんが責任取ってくれるみたいだし!
「は?お前何言って・・・っておい!?」
章の焦りに他の生徒達も混乱し始めるが悠はそれを完全に無視し翔の止める声と共に転移し、結果としては上手く辿り着いたのだが…
私って天才かもしれない!
「天才じゃねーよ!場所も分からねーのに勝手に転移してんじゃねーよ!しかもやれるとは思ってたけどな…本当にやるんじぇねーよ!何かあったらどうすんだ!」
無事・・・まぁ命はあるし怪我もないから無事か!
無事に目的地に着いたのはいいが翔が激怒しそれを見ている生徒たちが混乱している。理由は分かるけど!あの満面の笑み浮かべてた翔ちゃんとは正反対だもんね!でもこれが本来の翔ちゃんだから!!
何故ここまで翔が起こっているのか。それは複数人の転移の危険性にある。
転移は見えない空間と空間の移動で成り立っている。これは説明はしたが、術者が知らない場所には転移が出来ず必ず歩とドン度の確率で失敗する。
また、他者との同時転移は出来る者、さらに人数が限られており、リスクが高くあまり使われることはない方法だ。
一人と複数では空間の移動の際術者に人数分の圧の様な物がかかるからだ。まぁ、私は大体どこでも行けるしその場所を強く思えば大体転移できるから・・・
「私は、複数人を知らない場所の転移に失敗したことは一度もないし、そもそもどうして失敗するのか理由が分からないんだよね」
・・・当の本人はこうである。が、いたって真面目なのだ。
「お前な・・・確かに悠だからな。出来るのは分かってんだよ。規格外だってことくらい知ってんだよ!せめて転移するなら転移するって言え!」
「あ、怒るところそこ?」
翔ちゃんも大分イカレテきたよね・・・昔からか。
しかし、一番取り乱している周りの生徒達が何故取り乱しているのか。最大の理由は転移ではなく翔の悠へに対する信頼度となによりも先ほどまでの翔との違いであるが当の本人は気が付いていない。
「とりあず、始めませんか・・・?」
その声の主は、学園に一度目の悪魔がやってきた際重傷者を治癒していた学年が一つ下の、櫻野邑斗ーさくらのゆうとーだ。
邑斗の言葉によって悠と翔のいつものやり取りは中断され、何とか話が出来る状態へ持ち込むことが出来た。
そう言えば準備時間が圧倒的に足りなかったんだけ。忘れてたよ!
学園内の設備はほぼ全てが機械と聖杯の力により動いているが調理室も例外ではない。
コンロにも近年開発されたIHコンロにも似た形をしており操作など全てパネルで出来るようになっている。聖杯所所持者もしくはそれに近い力を持つ者がパネルに触れる事により感知し、制御できる仕様となっている。悠達が居る調理室の各キッチンは9つあり、その内の一つは壁に埋め込まれている機械に触れる事により教室内が変化し8つのきっちが変形し9つ目のキッチンが現れるようになっている。
また、内装は全て白を基調としており椅子やキッチン、冷蔵庫と言った機械や家具全てが白だ。
初め何処かの監獄に出も入れられたかと思ったよね・・・
しかしよく見ると壁は全て白色と白練色ーしろねりいろーのタイルで出来ており床も色も同じく正方形のタイルに学園の校章が所々刻まれている。
そんな中真剣に悩んでいる数人の男子生徒と翔。それを冷めた目で見る悠がいる。
「ここはこうした方が・・・」
話し合いは纏まり、悠の意見を元に数種類のお菓子を用意し女子校の生徒自らが選べるような形を取ることになった。そして今。何を決めているかと言うと・・・
「入れる袋はこれでいいだろ」
机に並べられた袋を適当に指さす翔に悠が驚愕の表情を浮かべる。
「はぁ!?・・・それ黒いけど。中身見えないけど!!袋なら聖杯の力で作り出せるでしょ。こういうのとか・・・あとこういうのとか」
そう。各クラスどの袋にするのか、と言うすぐにでも決められそうな簡単なものだ。・・・簡単なはずなんだけどね!?こいつら可笑しいよ!!用意された袋は微妙だしセンスも微妙。微妙な所しかないんだけどこいつら。なんなの?もう考えてること全く分からないんだけど。心の声聞こえた所で思ってること大体同じだから!
「そんなの貰っても嬉しくないんだけど・・・」
趣味悪すぎて笑えてくるんだけど・・・そもそもなんで黒い訳?黒い袋なんていらないだろ!他にもいろいろあるのになんでそれで決めようとしている訳!その色々もまぁまぁ酷いんだけど・・・
悠がシックな柄のものや桜の花びらが描かれたものを出し、色々とある中からマシな物を選んでいく
「袋はこれとこれと・・・後これ。それとクラスごとより学年ごとに統一すれば?最後にこっちがラッピングして渡せばいいんじゃない?その時にクラス名でもペンかなんかで書けばどのクラスから貰ったか分かるし・・・っ!?」
『それだ!!』
他の生徒達の余りの食いつきようと迫力に驚き悠の動きが固まる。
声が大きいな!てか最初から自分で決めておけばよかった!
それにもう夜の9時なんだけど。帰って来たのが確かお昼過ぎだから・・・
壁に付けられた
「・・・どれだけ時間かかってたんだ」
そしてさらに話し合いが行われ大体の形が決まった所で今日は解散となった。そして明日からはお菓子の施策に取り掛かることになったのだが一体何の為にお菓子作りが出来る生徒達を集めたのかは分からないままだ。
まぁ、作るお菓子も大体決めたから大丈夫だとは思うけど心配だな・・・
各自解散し、最後に残った翔と悠は皆と同様寮に一度戻り着替えやその他必要な物等一週間程度の荷物を取りに帰っている最中だ。
そう言えばジーンもずっと一緒について来てたんだけど一言もしゃべらずずっと黙っていて凄く怖かった。と言うか気配消してるんじゃないかってくらい気配無かったからな・・・実際気配消してた可能性もあるけど
でも他の人たちが居なくなった途端突然普通に話し出してきたからどうしようかと思ったよね!
「今日は月が綺麗だな」
そんな事を考えながら翔とともに歩いていると翔がふと思い立ったようにその言葉を口にした。いや、いきなりにもほどがあるだろ。
「まぁ・・・確かに綺麗だけど。でも流石に突然すぎじゃ?」
章の言うまま空を見上げると雲一つない夜空に満月が浮かんでいる。・・・綺麗なんだけど翔ちゃんが言うとなんか変な感じするな。そう言えば夜空を見上げるのはいつ以来だろう。
元々夜によく奇襲にあってたから眠る余裕もなかったし最近は魔界に行ってたからな。あそこ月も太陽もないからかなり久し振りな気がする
「悠。そろそろ荷物取りに早く行かねーと!」
「それもそうだね。」
本当にいつもやる事も言うことも突然変わるんだからさ・・・てか一緒の部屋みたいに言ってるけど部屋違うからね
翔の言葉に軽く相槌を打ちながら軽く返事をし、夜の中小走りで寮まで向かうのだった。
翔と階段の前で別れ、部屋の中へ入り暫くしてそれにしても、と思いながら悠は部屋を見渡す。
この部屋そもそも殆ど使ってなかったけど魔界に行ってから三ヶ月くらいは経ってるはずなのにその割には綺麗だよ・・・誰か掃除でもしたのか?ほこり被ってるの想像してたんだけど
「・・・・てか一応私女なんだけどな」
一週間同じ部屋で過ごすようなもんなんだけど気付いているのかあいつら・・・ま、いいや。てか、軽く汗流してから行こう。
「その前に準備準備・・・」
男子校指定の鞄に入っている教科書を全て机の上に置き必要な物を入れていく。てか別に泊まり込みじゃなくても良いんじゃ?
シャワーを浴び急いで着替えを済ませると既に30分程時間が過ぎていた。そのまま鞄を持ち勢いよく扉を開けると翔がおでこを押さえ蹲っていた。・・・これ間違いなく扉の前で待っていたな。てか今凄く驚いてるよ!
「・・・まさか待ってるとは思わなかったよ。てかおでこ相当痛かったんじゃ?」
「さっき来た所なんだよ・・・痛くねーよ!行くぞ!」
痛むおでこを抑え治癒を使い直ぐに傷を治すが未だ気になるのかぶつけた所を摩りながら立ち上がりそう言うとそのまま階段へと進んで行く
素直じゃないな・・・流石ツンデレだね!
「・・・俺はツンデレじゃねーぞ」
「はいはい。」
「お前今あしらっただろ!」
「今結構いいところだと思ったんだけど翔ちゃんのせいで台無しだよ!?」
結局いつもと変わらない会話をしながら翔と悠は再びSS塔へと歩いて戻って行った。のだが・・・
「あのさ、翔ちゃん」
「・・・なんだよ」
悠は死んだ目で翔に話しかける。教室に着いてすでに一時間ほど経っている。夜遅くお泊り会のような雰囲気がある為クラス全体のテンションが高くなり最早可笑しくなってきているようだ。
ってそんなことはどうでもいい!
教室は机や椅子がかなり少なくなり、床には各自用意した敷布団が敷かれているがそれでも面積が十分に余る程教室がとても広いことを実感できる。というか実際に広いんだけど。
楽しい気もするよ。けどさ・・・
「むさ苦しい!それに誰が誰だかわからないんだけど・・・顔が全部一緒に見える」
「むさ苦しいのはしょうがねーだろ。つか顔一緒に見えたら終わりだろ!!」
「・・・翔ちゃん五月蠅い」
「おまっ伶!?」
「翔うるさいよ~・・・名前を知らないのはしょうがないよね?悠ちゃん」
翔の叫びに答えたのは悠ではなく怜と新だ。何時にもまして棒読みと無表情を貫いている伶に対し新は満面の笑みを浮かべている。こいつら・・・わざとだ。わざとなのは分かるけど伶はそもそもなんでやろうと思った!?新はいつもの事だけど有稀が参加してこないのは意外だったよ!
「そうそう名前きいてないし。てかさ・・・誰のせいでむさ苦しいと思ってる訳?お前らのせいだよ!なんで私の周り囲んでるの?!せめて一㎝でもいいから離れてくれ!」
教室戻っていざ準備を・・・ってまだ具体的な案も決まってないからかなり自由になってるけど教室に入ってから翔ちゃん傍を離れないでずっとべったり隣にいるんだよね。器寄りが近いんだよ距離が!しかももう人・・・ジーン人間じゃなかったわ。ジーンまで傍を離れないし!と段々俯きながら大きく溜息を付く。
もうこれどうしたらいい訳・・・
「確か・・・神乃宮だったよな?」
只ひたすら困惑していた悠に近づきこちらの名前を呼ぶ声が聞こえ顔を上げると何処か見覚えのある顔に困惑しつつも思い出せず気まずそうにする。そして近くにいたジーンはいつの間にか気配を消し教室の隅へと移動している。
「あーそうだけど・・・えっと、誰?」
「教室来た時に話しかけただろ?名乗ってなかったから仕方ないよな。俺は隆斗。桜野隆斗だーさくらのりゅうとー。」
あー・・・そうだそうだ。確か話しかけてきた奴居たな。
「で、何か用?」
「いや、こいつらと仲良いいだろ?・・・特に翔と幼馴染だって聞いたからな。あいつ猫かぶってるだろ?笑顔が気持ち悪いからな・・・素で話せる奴らも少ないだろうから神乃宮が来てくれて俺は嬉しいんだよ。」
「おい隆斗!」
悠の耳元で隆斗が話していると会話の一部が聞こえたのか翔が権勢を掛けるがそれを笑い退ける隆斗。
あー・・・かなり翔ちゃん達が迷惑かけてるんだろうな。
「そうみたいだね。私も流石にあの笑顔は気持悪くて仕方なかったよ。翔ちゃんは素の方がいいと思うんだけど良い所しか見せたくないって意地っ張りな所があるから」
てか、もうほとん初対面なはずなのにやけに馴れ馴れしいな・・・なんかちょっと翔ちゃんに似てる?
「勝手な事言ってんじゃねーよ、隆斗!お前も何普通に答えてんだよ!」
「はいはい。お前のその顔にはもう慣れたからな。それとずっと思ってたんだけどな、翔と神乃宮の関係ってなんだ?・・・付き合ってるのか?」
翔は照れ隠しからか激怒しているが隆斗はそれをさらりとかわすと真剣な表情で翔と悠を交互に見据える。が、食い気味に二人の否定の言葉が重なる。
「それはない」
「ありえねーな」
同じことを言った事に悠も翔も驚いたのかお互い顔を見合わせる。
なんでそんな関係になるのか全く分からないんだけど!
お互いそのような感情は一切無いと言わんばかりに言い切ったが、聞き耳を立てている者達が居た。それはその場に居た全クラスメイトだ。どうやらずっと気になっていたようで作業も疎かになっている。
「他にも気になってる奴いるみたいだし、な?」
これ翔ちゃんはある意味尋問みたいなものだから可哀想だな・・・でも言ってないし丁度いいか!早く言えって急かされてる気がするよ!
「分かったよ。これ知ってると思うけど私と翔ちゃんは幼馴染だったんだよ。元幼馴染ね。」
「そうなのかよ!?」
隆斗は驚愕し何度も翔と悠を見る。あれ、これ言ってなかったっけ?
「知らなかったんだ・・・そうだよね翔ちゃん」
「あ、ああ。」
戸惑いながらも翔はこちらの問いかけに返事をする。
「それとその翔ちゃんって呼び方っ・・・ぶはっ!はっはは!!って言うのは?」
「笑い過ぎだろーが!」
ようやく落ち着いた翔の心に再び火をつけたのは悠の‶翔ちゃん‶と言う呼び方がツボに入ってしまった隆斗だ。未だに少し肩が震えている。相当今まで我慢していたようだ
また翔ちゃん怒って・・・これ怒ってないな。照れてる!てかえっと、隆斗笑い過ぎでしょ!?
「小さい頃からの呼び方なんだけど違和感とか特にないし・・・それに、翔より翔ちゃんって感じがするじゃん?」
『なるほど!』
悠のその答えにクラス全員の心の声と言葉が一致し流石に笑いがこらえきれずこちらもなんとか耐える。
「何全員盗み聞ぎした挙句に納得してんだよ!つか、悠、お前何笑ってんだよ!」
こんな教室のど真ん中で話してたら聞こえると思うよ翔ちゃん。てか、多分気づいてないの翔ちゃんだけだから!
そう。翔と悠が座っていたのは教室の丁度真ん中な為注意を引き翔の声が大きく尚且つ皆聞き耳を立てている為会話が筒抜けになっているのだ。
「聞きたいことはそれだけ?」
「そうだな・・・どうやったら強くなれるんだ?」
「強く?」
隆斗の問いに視線を上に向けたまま暫くそのまま考え込む。
・・・私の場合全く参考にならないと思うんだよね・・・でもいっか!聞きたいみたしだし
「あー・・・とにかく強い悪魔と戦う事。とりあえず一週間ずっと戦ってれば強くなると思うよ。・・・最悪死ぬかもしれないけど」
「神乃宮しかできないだろそれ」
「あ、やっぱり?私が戦っていたのは、悪魔の中でもかなり上だから強さはケタ違い。だけどなぜかヘタレが多いんだよね。翔ちゃんもヘタレなんだけど」
「違うって言ったんだろ・・・」
その言葉に皆が苦笑し悠を見た。無理もない、悠が規格外なだけなのだ。
あいつら強いわりにヘタレだからな…。まぁヘタレじゃない奴もいるけど
ジーン見てれなんとなく・・・こう、肝心なところで駄目なんのが分かると思うんだよね
「・・・肝心な所ってどれの話しをしているのかな悠?」
悪魔の話しが上がると突然ジーンが悠に話しかけ、まるで何処か玩具を見つけたと言わんばかりの表情でこちらを至近距離で見つめる。
呼んでない!てかなんでこんなに近いんだ!後微妙に瘴気が出てるから仕舞ってくれ!一応ジーンは今人間って事になってるんだから!
「悠は容姿は凄くいいんだけどね。性格が・・・・残念だよね」
「そっくりそのままその言葉返すよ。てか私そんなに容姿いい方だと思ってないんだけど」
「無自覚って怖いよ悠」
「あー・・・そとりあえずその話は置いといて」
とあたりをぐるりと見渡し深い溜息を付いた。
こいつらいつまで私に引っ付いているつもりなんだろう!!あとなんか密集度が増してきてむさ苦しさも上がって来たよ!そもそも凄い眠くて死にそうなんだよな!
「早く私から離れろよ!」
悠はそう言うと周りにいたクラスメイト達に向かい近くにあった枕を投げた。
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