第50話
やっと喋ったと思ったら待ての二文字だけって……おいおい幸さん、私は犬か何かか?ペットじゃねーよ私はよ。
変態ノッポよりも綺麗な金髪をさらりと揺らし、私をじっと睨んで……いや、見つめている。
……なんか、こいつの目ってすごい引き込まれるな。
じっと見つめられるとその気持ちが更に増幅される。
弦ほどではないにしろ人相が悪いから睨まれてると捉えてしまいそうだがあれは睨んでなんかない。なんか、こう……探るような、見極めるような目だな。
「そいつら、誰だ」
「さっき紹介したじゃん」
「そいつらとの関係は」
「ダチですけど何かー?」
「探してた、ってどういうことだ」
「さぁ?私は知らん」
えー……まさか今質問攻めされるとは思ってなかったわー。
言っとくけど、嘘は言ってねぇよ。本当のことも言ってないけど。
へらりと笑みを浮かべる私とは対照的に無表情を貫く幸。まだ納得してねぇって顔してるなぁ。このままじゃ逃がしてくれなさそうだ。
あーあ。私の悪い癖だなぁ。
少しくらい分かりやすい線引きしとかないと、駄目だよね。
どうせそう遠くない未来で私は白龍からいなくなるんだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます