第44話

金髪ノッポとつり目チビに話しかけたことで一気に私に視線が集まる。





「華っちの知り合いなの?」




「華さん、この方達はどなたでしょうか」




「こんな無礼な輩と知り合いなの?縁切っちゃえば?」




「……えー……?まさかこいつら、華ちゃんの族絡みのオトモダチ?」




「おい華!説明しろよ!こいつら誰だよ!?てか野良猫ってお前のことか!?」





うわーお。一気に質問攻めかよ。




面倒だけど説明しねぇとな。さすがに何の説明もなく「気にすんな」って言ったところでこいつらが大人しく引くとは思えん。てか、気にしない方がおかしいか。




幸も無言の圧力で「説明しろ」と言っている。お前少しは喋れよ。一応トップだろうが。んなふうに睨むだけじゃわかんねぇよ普通は。





さて、どう説明するかな。




全部説明する気は更々ない。となると、やっぱいつもの方法になるか。





「紹介する。変態ノッポとチビニャンコだ」




「おいおい野良猫ちゃーん?だぁれが変態だって?」




「……猫は華でしょ」





私の紹介の仕方に文句を言う二人は視界に入れないとして、白龍の連中が頭に?を浮かべている。そりゃそうだ。こいつらが聞きたいのはあだ名なんかじゃなくて名前とかその辺だろうから。




けど、悪いね。




それは教えらんねぇや。

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