第42話

のらりくらりとかわして白龍幹部達の質問に答えずあたりをキョロキョロ見渡すノッポ。頭が右へ左へ向いてるため、顔が見えなくともキョロキョロしてることは分かる。




輝と昴と奏が邪魔になって見えないけど、チビもどうやらその野良猫とやらを探してるようだ。





「うわ、見事に揉めてるね。面倒くさいなぁ」





鬱陶しそうな表情でその光景を眺めている千里。あの中に突入する気は更々ないっぽい。敵襲ではなさそうだもんな。




でも私はその二人組が気になって、千里よりも前に行く。野次馬と化している白龍メンバー達を押し退けてそいつらのすぐ側まで行き、二人組の顔を見た。





が、しかし。





私はその二人組を見た瞬間固まった。









「ここにはいなさそーだな。あーあ、ようやく足取りを掴めるかと思ったのに。また無駄足かよー。せめて女の一人二人くらいいたら無駄足でも両手広げて喜んだのにー」





耳元で光る赤いピアスと猫目が特徴的な金髪赤メッシュのノッポが言う。





「……あの子がいないなら、用はない」





ここで初めて藍色の髪のつり目チビが口を開いた。











……いや。




いやいやいや。






なんでお前らがここにいるんだよ……!?

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