第39話

「ちょっとちょっとー。どういう状況ー?」





千里も廊下にいるやつらの会話を聞いてたため話に割って入ったのが分かった。それと同時に千里の手はドアノブから離れるも、重力に逆らえずそのままパタンと閉じてしまった。





……これはもう、料理どころじゃねぇや。




すまん蓮。お姉ちゃんの手料理はまた今度な。





ほぼ無意味に開閉を繰り返して少しばかり罪悪感が募るが、冷蔵庫を閉めて部屋を出る。




そこには千里と数人の白龍メンバーが。





「おい、何があった?」





そいつらに向けて質問を投げ掛けながら後ろ手に扉を閉める。




私に気付いた千里達がこちらを向く。




千里が私に説明しようとしたのか口を開くも、それより早く千里の目の前にいる白龍メンバーが捲し立てるように早口で状況を説明してくれた。





「さっき奏さん帰って来たんだけど、知らねぇやつにあとをつけられてたみたいなんだよ!」




「デカいのと小さいのの二人組なんだけどよ、奏さんの知り合いでもねぇやつらが勝手に白龍の倉庫に入ってきたことで中はヤバイことになってんだよ!」





デカいのと小さいのの二人組、ねぇ……




どうして奏を追ってたのだろう。

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