第18話
「いやぁっ!誰か……っ助けて……!」
「うるせぇ!黙ってヤらせろ!!」
「ぎゃははっ!もっと泣けよォ!そそるなぁ」
下品に笑うゲス野郎が数人と、そいつらに今にも襲われそうになってる清楚系な女。
あの顔……見たことないな。てことは白龍じゃない。
ここ、白龍の縄張りなんだけど。
「あんまり勝手なことしないでほしいなぁ」
バイクのスピードをさらに落としてそいつらのもとへ向かう。そこは路地裏だ。だからバイクは降りなくてはいけない。
バイクを降りてゲス野郎どもと襲われかけてる女の間に割って入る。
「ちょっと。ここが誰の縄張りか知っててそんな馬鹿なことしてんの?」
「んだァてめぇ!!」
「チッ、お楽しみが台無しじゃんかよォ……」
男達にとっての楽しみを邪魔した僕を睨むそいつら。普通の人ならビビるんだろうね。けど、あいにく僕はそんなちっぽけな睨みよりずっと怖い睨みを知ってるから。全然怖くなんてない。
「ひっぐ…………っぅ……」
嗚咽を漏らして、いきなり現れた僕に戸惑いを隠せないながらも、救世主でも見るような目で見上げてくるその女。肩まである栗色の髪がさらりと揺れた。
男達にやられたのだろう。無理矢理服を破かれて胸元がはだけ、際どい格好をしている。
……イラつくなぁ。
この女に対しても、目の前にいる男達に対してもだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます