第92話

…………で。



ここはどこだ?




奏に連れられたのはおそらく外観がめちゃめちゃ可愛いであろうマフィン専門店などではなく街の外れにある廃墟だった。




どんな馬鹿でもここがマフィン専門店だとは結び付かないだろう。




どういうつもりでこんな不良の溜まり場になりうる場所に連れてきたんだ奏のやつは。




奏の前ではにこにこしている私が珍しく怒気丸出しで睨むと、申し訳なさそうに両手を合わせて




「ごめん!中入ればわかるから!」




と言われた。



はぁ……来てしまったものは仕方ない。



おとなしく中に入ろう。

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