第84話
気がつけば人気のない道を一人ポツリポツリと歩いていた。
しまった。私の噂を聞いて動揺したからだろうか。
無償に一人でどこかへ行きたくて、気がつけばここに来ていた。
鞄の中にしまってある時計に目を通すと8時過ぎだった。
まずいな。絶対竜心配してるよ。感傷に浸ってないで早く帰らないと……
来たことない場所だったが、少し歩けば見知ったところに出れそうなことに安堵して歩を進める。
少し歩くと予想通り繁華街独特の賑やかな会話の数々が鼓膜を揺らし、もうすぐ街に出れるとホッとしたのもつかの間。
バキッ!ガンッ!ドカッ!
今いるとこの近くから誰かを殴ったり蹴ったりする音が聞こえて足を止めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます