第54話

「嘘だろ……」




「なんで白龍の“銀獅子”が女と一緒にいんだよ……!」




「女嫌いだって言ってなかったか……?」





なにやらざわついてきた。





どうしたんだ?皆奏を恐れてるように見えるんだけど……






硬直している男どもに奏はより不機嫌丸出しになり、一歩前へ出る。







ガァン!!





「ぎゃああぁ!!」







………と、ほぼ同時に廊下の端からなにかを蹴ったような音と悲鳴が聞こえた。





男子どもが邪魔でよく見えないが、ふいにそっちを見てみると、金色の髪が靡いているのが視界に入った。





「…………群がるな。通行の邪魔だ」





この声……








…………幸だ。

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