第41話

「私が美人とかなんの冗談だよ。ほら、さっさと教室入るよ。授業できないじゃん」





私の態度に納得いかないといった様子だったが、有無を言わさず教室に押し込む。




さっきからずっと騒がしかった教室に半ば無理矢理押し込んだ形になったからか、ちょっと不機嫌な弦。





「うるせぇぞテメェら!!」





教室に入り教師モードが発動したのか、それ以上は何も言わずうるさい教室に一喝。





それまでぎゃいぎゃい騒いでた男子どもが一斉にしーんとなった。その表情には恐怖が張り付いており、普段の弦がどんな感じなのか簡単に予想できた。






「転校生を紹介する」





その言葉とほぼ同時に教室に入った。




教室の男子どもがざわつく。




ま、普通の反応だわな。私以外、女がいないんだから。








再び喧騒に包まれた教室に弦が睨みを効かせ、また静かになった。

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