第40話

「族……って、暴走族のことだよな……そのトップって……一体何したらそんなことになんだよ」




「んー、最初は族を作るつもりなんてなかったんだけどさー……いつの間にかそうなってた」





ヘラッと笑って言ったら呆れたように、だけどどこか懐かしそうに笑った。





「サッパリした性格のくせに楽天家なのも、変わらねぇな……」




「誉め言葉だね。ありがとう」





ポジティブなのも変わってないな、とまた笑われた。だがすぐに真面目な顔つきに戻る。





「って、確かにケンカもあるが、俺が言いたいのはそれじゃねーよ。襲われそうになったら逃げろって言ってんの!」




どっちも一緒じゃん。




「だからケンカじゃ負けないって。これでも全国トップの族の総長だったんだから」




「ぜ、全国……いやだからそうじゃねぇよ!華ちゃん美人だから、惚れるやつが続出すんだろ!!犯されるほうの襲われるって意味だよ!鈍いな!」





……私が美人?んなアホな。

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