第38話

20分くらい話し込んだところで竜が割って入ってきた。





「二人ともそこまでー!教室行かなきゃでしょー!」





竜の言葉にハッとする。そいやここ学校だったわ。





「す、すまねぇ華ちゃん。もう時間がヤベェ」




「全然気づかなかった。じゃあ行こっか、弦」




「ああ。……おいタツ。ちゃんと仕事しろよ」





私に凶悪そうだけど実際優しい笑顔を向けたあと、竜にドスの効いた声で釘をさした弦。




そんなに仕事してないのかこいつ。




「わかってるよーぅ!仕事しますよーぅ!」





口を尖らせてムキになって言った竜に冷めた視線を送りつつ弦と一緒に理事長室を出て教室に向かった。

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