第37話

「転校生……って、華ちゃん?この男子校に?」




「弦ちゃん。元男子校だよ」




「女子生徒がいないんだから同じだろ。……華ちゃん、久し振り」





竜に睨みを効かせ、瞬時に私に向けてにっこりと笑う弦。だが弦と初対面な人は気絶するレベルの凶悪そうな笑顔。その笑顔も相変わらずだ。





「ほんとに久し振りだなー。5年ぶりじゃない?」




「だな。俺が就職決まって地元離れてから一度も会ってなかったからな」




右目に眼帯してるから余計にその筋の人みたいに見えるが一応堅気だ。





「ちょっとちょっとー!俺を無視しないでー!」




「黙れカマ野郎。華ちゃんのこと何も言わなかった罰だ」




「ひどーい!」





竜を無視して会話に花を咲かせる私達。





パッと見はヤクザと女子高生にしか見えないだろうけど堅気の男と元暴走族の女だぞ。

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