第36話

「タツ!いきなり呼び出すんじゃねぇよ馬鹿!俺にも仕事があんだからよ!」




突然扉が開いて誰かがズカズカと入ってきた。私が開けた扉とは違う扉だ。あそこに繋がるのは……職員室かな。





というか、この声、懐かしさを感じるのは気のせい?





「弦ちゃんごめんって!転校生の担任だから呼んだの」




「はあ!?転校生!?んなの聞いてねぇぞ!」





担任!?と思い振り向いてみると、よく知った顔がそこにはあった。





「げ、弦!?」




「……え?華ちゃん!?」





右目に眼帯。殺人鬼すら射殺せそうな鋭い眼光。間違いない。





竜の従兄弟で、小さい頃よく遊んでもらってた篠村弦(24)が私を見て驚愕を露にしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る